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今こそ平和について考えたい その3『へいわとせんそう』谷川俊太郎文 Noritake絵(ブロンズ新社)

へいわとせんそう 絵本・児童書

こちらは「情報7days」というTBSの番組の「子どもと読みたくなる平和の絵本」の特集で紹介されていた本のうちの一冊です。

これまでにこの番組で紹介されていた本を2冊ほかの記事にあげています。

この記事で最後にしたいと思います。

あらすじ(内容紹介)

シンプルな絵とシンプルな文章。

左ページにへいわ右ページにせんそうが描かれています。

「へいわのボク」「せんそうのボク」

へいわのボクは立ち上がって堂々としていますが、せんそうのボクは小さくなって座っています。

「へいわのワタシ」「せんそうのワタシ」

へいわのワタシは文具や書籍に囲まれて勉強をしていますが、せんそうのワタシは何もない机で困った顔をしています。

「へいわのチチ」「せんそうのチチ」

「へいわのハハ」「せんそうのハハ」

「へいわのかぞく」「せんそうのかぞく」

食事中に空襲警報が鳴ったのでしょうか。椅子や茶碗が散乱しています。

たくさんの人が倒れている「せんそうのまち」

ただただ真っ暗な「せんそうのよる」

そして「くも」

ここだけはイラストではなく、「せんそうのくも」として写真が使われています。

とてもインパクトがあります。戦争が現実にあることなのだということを確認させられます。

ここから構成が変わります。

「みかたのかお」「てきのかお」

みかたもてきもそっくり。

「みかたのあさ」「てきのあさ」

どちらも同じ太陽です。

「みかたのあかちゃん」「てきのあかちゃん」

おとなのかおよりももっともっとそっくり。ほとんど同じ。

「てき」「みかた」も同じ人間なのだということですね。

参考資料にしたサイト

朝日新聞社の「好書好日」に『へいわとせんそう』が紹介されていました。

作者谷川俊太郎さんは戦時中に、東京で空襲にあい、焼死体をたくさんみた体験があるのだそうです。

戦争を体験した著者だからこそ伝えたい気持ちが、作品に込められているのではないでしょうか。

【好書好日 谷川俊太郎さんとNoritakeさん絵本「へいわとせんそう」平和と戦争、何が違う?(2019/7/6)】

谷川俊太郎さんとNoritakeさん絵本「へいわとせんそう」 平和と戦争、何が違う?|好書好日
戦争と平和とでは何が変わるのか。敵と味方の違いは――。詩人・谷川俊太郎さん(87)が人気イラストレーターと手がけた絵本が発売された。「戦争の手触り」を知る谷川さんだからこそ、こだわったポイントがあるという。

作中に出てくる写真は、1946年7月ビキニ環礁で行われた核実験の写真のようです。

朝日新聞デジタルの「核をめぐる動き」をまとめた記事にも同じ写真が掲載されています。

写真の他にも、核をめぐる動きの年表、視覚的に世界の核保有数が表された映像があり、興味深いです。

【朝日新聞デジタル 特集「世界の核兵器、これだけある」 (公開2016/5/26 更新2019/12/17)】

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まとめ

今回は谷川俊太郎文、Noritake絵の『へいわとせんそう』を紹介しました。

シンプルで文字数が少ないため、幅広い年齢の子どもが読むことができそうです。

低年齢でもどこか心に残るものがあるのではないでしょうか。

小学生は小学生の、大人は大人の視点で考えることができそうです。

TBS「情報7days」の「子どもと読みたくなる平和の絵本」の特集で紹介された本の中から、3冊を紹介しましたが、今回で終わりです。

平和を考える本はまだまだありますので、またの機会に。

ではまた。

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