最近読んだ本の中の中からご紹介です。
今回ご紹介するのはこちら。
山本孝さんの『アブナイこうえん』です。
『アブナイこうえん』はこんなお話
宇宙服の少年たちは「ほうかごスペシャルたんけんたい」。
今回のミッションは、地球に接近する巨大隕石バナスの破壊!
まるで映画「アルマゲドン」。
「ちきゅうの へいわは おれたちが まもるんだ!」
彼らは地球を守るヒーローたちなのです。
実はこれ、放課後の公園での少年たちの壮大な妄想遊び。
「ねえ あの おにいちゃんたち また へんな あそび してるよ~」
下級生たちが水を差します。
一瞬ひきもどされる現実。
読み手も「あ、そうだ、この子たち公園遊びしてるんだったなあ」と思い出します。
そして、この辺で言葉のトリックに気づきます。
「バナス(すなば)」「ルーボ(ぼーる)」「イダリー・ベース(すべりだい)」「イテンウ・ブリッジ(うんてい)」…読みにくいなあと思っていたら、言葉遊びだったんですね。
最後に出てくる公園全体の絵。これを見ながらページをさかのぼって、
「このシーンはこの遊具だったんだ」と妄想と現実の答え合わせ。
読んだ直後に再読してしまう一冊です。
著者 山本孝さんについて
著者は、山本孝さん。
これまであまり意識していなかったのですが、気づけば山本さんの絵本をこれまで結構読んでいました。
知らない間にハマってた、という感じ。
山本さん自身もこういう妄想で遊ぶ男の子たちの一人だったようです。
KUMONのmi:te(ミーテ)というサイトでは、作者の子ども時代についてインタビューされています。
EhonNaviのインタビューでは、絵本が出来上がるまでの貴重なスケッチが掲載されていておもしろいですよ。
『アブナイ…』シリーズについて
この「アブナイ…」シリーズは他にも2冊出ているようです。
行事絵本シリーズもあるので、また取り上げてみたいと思います。
ではまた。
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