クリスマスも終わり、いよいよお正月を迎える準備が本格化しますね。
そこで新年らしい絵本を1冊ご紹介。
フランスではガレット・デ・ロワというパイを囲んで新年をお祝いするのだとか。
来年はわが家もそんなおっされーなお正月しよかしら。
あらすじ『王さまのお菓子』【4歳から 大人まで】
※画像は楽天ブックスに貼っています。
「さあ、いっておいで。きみは だれを しあわせにするんだろうねえ」
小指のさきほどのちっちゃな陶器のお人形、ミリーはそう言われてアーモンドクリームがたっぷりつまったパイの中へ。
ミリーは「王さまのお菓子」のフェーヴ。
「王様のお菓子」は新しい年のはじめに食べるパイで、フェーヴが入ったパイを引き当てた人は王冠をかぶり、王様や女王様になるのです。
そのうえ、フェーヴはその持ち主に、幸せを運んでくるというのです。
さて、ミリーが入った「王さまのお菓子」を買ったのはアデルさん。
アデルさんのうちでは、今女の子を預かっていて、その子がとってもさびしそうだというのです。
ミリーは女の子のことが心配になりました。
どうかその女の子に当たりますように…
さて、ミリーはその女の子を幸せにすることができるのでしょうか。
レビュー『王さまのお菓子』
「王さまのお菓子」というのは、「ガレット・デ・ロワ」というフランスの伝統的なお菓子。
お話に出てくるように、これは新年を祝うお菓子。
楽しみ方はこんな風です。
ガレット・デ・ロワを切り分ける時、一番年下の子が机の下に隠れます。
切り分けられたピースをだれにあげるか、この年下の子が決めます。
フェーヴが入ったピースが当たった人は、紙でできた王冠をかぶり、その日一日王様(女王様)になります。
どんなフェーヴが入っているかもお楽しみ。
物語は女の子の形をしたフェーヴの視点から語られます。
ケーキ屋さんの棚で他のフェーヴたちと穏やかに過ごしていたミリーに、突然与えられた、人を幸せにするという使命。
私にそんなことできるのかしら…どきどきしながら、女の子にあたりますように!と願います。
「王さまのお菓子」を通じて、周りの人たちが女の子の幸せを思う姿が見えてくる、とってもやさしい物語です。
作者 石井睦美さんについて
文の石井睦美さんは、めちゃくちゃたくさんの著作を手掛けられているようです。
以下は絵本ナビの引用です。
石井 睦美(いしいむつみ)
神奈川県生まれ。『五月の初め、日曜日の朝』で毎日新聞小さな童話大賞と新美南吉児童文学賞を受賞。他にも、絵本の翻訳『ジャックのあたらしいヨット』(産経新聞出版文化賞)、『皿と紙ひこうき』(日本児童文学者協会賞)、駒井れん名義の『パスカルの恋』で朝日新人文学賞を受賞。著書に「すみれちゃん」シリーズ、『キャベツ』『兄妹パズル』『卵と小麦粉それからマドレーヌ』『群青の空に薄荷の匂い』、『おにんぎょうさんのおひっこし』『あそびましょ』『しろうさぎとりんごの木』、絵本の翻訳に『美女と野獣』など。
絵本ナビより
翻訳もたくさんされていて、いくつか読んだことがある本がありました。
全然今回関係ないのでが、好きな本があったのでこちらもご紹介。
せかいでさいしょに ズボンをはいた 女の子
作: キース ネグレー
訳: 石井 睦美
出版社: 光村教育図書
発行日: 2020年12月28日
ISBN: 9784895722698
220mm×260mm 41ページ
内容は題名の通り。
スカートが当たり前の時代に、ズボンを履いた時の周りの反応と葛藤を描いたお話です。
実在の女性がモデルになっています。
女の子がいるご家庭にぜひ。
うちでもなんかしら心に残ればいいと思って、娘たちに読み聞かせました。
あとがきによると、石井睦美さんのご家庭では、実際に「王さまのお菓子」(ガレット・デ・ロワ)でお祝いしているそうです。
わお!ステキ!
私も「わが家はガレット・デ・ロワでお祝いしています」と言ってみたい!
作者 くらはしれいさんについて
ちょっとレトロな感じがするカラー、おしゃれな雰囲気、おいしそうなお菓子。
美しい表紙ですよね。
私もきれいでおいしそうなこの表紙に惹かれてこの本を手に取りました。
この絵を描いたのはくらはしれいさん。
以下は絵本ナビの引用です。
くらはしれい(くらはしれい)
岐阜県在住。雑誌、一般書籍の装丁画・挿絵やオリジナル雑貨のイラストなどを手掛ける。絵本に『レミーさんのひきだし』(作・斉藤 倫、作・うきまる/小学館)、『王さまのお菓子』(作・石井睦美/世界文化社)がある。
絵本ナビより
最新刊は『こねこのトト』。
くらはしれいさんが初めて文と絵両方を手掛けられた作品だそうです。
ねこかわいい~
公式サイト(だと思います)では、グッズの販売も。
王さまのお菓子(ガレット・デ・ロワ)をどこで手に入れるか
さて、このお話を読んで、すっかりガレット・デ・ロワしたくなった私です。
どこでガレット・デ・ロワを手に入れればいいのでしょうか。
ようするにアーモンドクリームのパイなんですよね。
パイシートを使って簡単に作れないだろうか。
調べてみたらありました!
気軽に作れそうなのがこちら。
cottaの「冷凍パイシートで作る、簡単ガレット・デ・ロワレシピ」。
直径10cmのミニサイズ。
お正月は他にもいろいろ食べるんで、このくらいの食べきりサイズがいいですね。
ちょっと小さすぎて盛り上がりに欠けるという人はこちら。
富澤商店のガレット・デ・ロワ。
大きくなったので、パイシートがダレないように何度も冷やすのが手間ですが、なんとかできそうな気がします。
事故防止のために、フェーヴの代わりにアーモンドを入れることも多いみたいですが、フェーヴもネットでなら手に入ります。
かわいい陶器の箸置きとかじゃダメですかね?
とはいえ、やっぱプロが作ったのを買うのが簡単やね!
ちゃんとネットで売ってますから。
これやからインターネットって素晴らしい~!
まとめ
今回は、すてきな表紙が印象的な『王さまのお菓子』をご紹介しました。
実は去年(いや、今年の始めってことになるのか)、この本を読んで「ステキ!」って思ったんですが、ご紹介しようにもすっかりお正月が過ぎてたんですよね。
一年越しでこの本の話ができて感無量です!
ではまた!
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