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『バムとケロのにちようび』島田 ゆか|しあわせの山盛りドーナツ!!

バムとケロのにちようび 絵本・児童書


おいしい食べ物と絵本を語る上で絶対外せないのがこのバムとケロシリーズ

どの作品も必ずおやつがでてくるんです。

だってバムもケロも作るのも食べるのも大好きだから。

今回はシリーズ1作目の『バムとケロのにちようび』をご紹介。


あらすじ『バムとケロのにちようび』【3歳から】

『バムとケロのにちようび』
作: 島田 ゆか
出版社: 文溪堂
発行日: 1994年09月
ISBN: 9784894230422
278×215mm 32頁

雨の日、仕方がないから本を読もう。

その前にケロちゃんが散らかした部屋をかたずけなくっちゃ。

やれやれきれいになった、つぎはおやつを用意して…

…と思ったら…どろんこびちゃびちゃのケロちゃんが!

レビュー『バムとケロのにちようび』

おおらかでしっかりもののバム

やんちゃな子どもそのもののケロちゃん

このシリーズはこの二人が主人公。

二人はおやつを作るのも食べるのも大好き。

この絵本で登場するのは山盛りドーナツ

ゴーグルに手袋長靴、周りには水がいっぱい入ったバケツ氷に消火器、完全防備で挑む山盛りドーナツを作るシーンは記憶に残る名場面です。

すでに他に5冊が刊行されていますが、ここまでクッキングのシーンがしっかり描かれているのはこの1作目だけなんですね。

読んでいると型抜きドーナツが食べたくなります。

子どもに「作って~」と言われた方も多いのでは?

だけど、このシリーズの魅力はそれだけではないんです。

バムとケロシリーズの魅力

このシリーズには魅力がいっぱい。

いろんな視点から楽しめる、凝りに凝った絵本なんです。

魅力がいっぱい過ぎて、何からお話したらいいのやら…。

それぞれ掘り下げるときりがないので、さらっとご紹介。

おいしそうなおやつたち

このシリーズでは、いつもおいしいおやつたちが登場します。

いちばん有名なのはやはり『バムとケロのにちようび』の山盛りドーナツですが、ホットケーキやプリン、クッキーも。

レシピ本も出ていますよ。

『バムとケロのおいしい絵本』
監修: 島田 ゆか
料理・レシピ制作: 八木 佳奈
出版社: 文溪堂
発行日: 2015年03月
ISBN: 9784799901014
24頁

かわいいキャラクター

バムとケロはもちろんかわいいですが、よく見ると、ちっちゃなキャラクターがいろんなところに出てくるんです。

これを見つけるのも楽しくて。

1作目に登場するのはちびいぬ(ヤメピ)ぐらいでしょうか。

いや、よく見ると3ぼんみみのうさぎ(おじぎちゃん)もすでに登場していますね。

キャラクター名は本編には出てきていないのですが、ちゃんと名前があるんです。

絵本ナビでキャラクターの人気投票をしていました。キャラクターが勢ぞろいですよ。↓↓↓

【絵本ナビ キャラクター人気投票(2018)】

『バムとケロのおかいもの』100万部突破記念!キャラクター人気投票!! | 絵本ナビ
絵本作家島田ゆかさんが描く「バムとケロ」シリーズは、第1作『バムとケロのにちようび』が1994年に刊行以降、大人気シリーズとして多くの読者に愛されてきました。絵本ナビでは、第4作『バムとケロのおかいもの』の100万部突破を記念して、シリーズ...

他作品とのつながり

お話の中に次の作品につながる伏線や、これまでに出版された作品とのつながりがいっぱい。

たとえば、今回バムが読みたかったのは『ふしぎなひこうきじいさん』という本です。

この本、次作の『バムとケロのそらのたび』にも登場するんです。

また、『バムとケロのそらのたび』で出てくるモグラは『バムとケロのもりのこや』で「ソレちゃん」という名前で出てきます。

こんな風にとても細かくネタがちりばめられているのですが、これがシリーズ内だけではないのです。

島田ゆか作品の他の絵本のキャラクターまでもがリンクしているようで…。

1冊の中でも「あれ?これって…」って行きつ戻りつして読むというのに、シリーズ内、果ては全作品にまで「あ…これは…」ととにかく終わりがない。

何度も何度も読み返すことになるので、もうほんと島田ゆか作品は手元に持っておいた方がいいです(笑)

作者 島田ゆかさんについて

島田ゆかさんはカナダ在住。

東京デザイン専門学校グラフィックデザイン科卒業後、 パッケージデザインなどを経て、フリーになったそうです。

たくさんの絵本を出版されていますが、長らく新作は出されていないようですね。

バムとケロシリーズも日曜日の『バムとケロのにちようび』から始まって、木曜日の『バムとケロのもりのこや』まで出ていますが、金曜日と土曜日は出版されていません。

(以下の作品のリンクは「絵本ナビ」のサイトに貼っています)

文溪堂
『バムとケロのにちようび』 文溪堂 1994
『バムとケロのそらのたび』 文溪堂 1995
『バムとケロのさむいあさ』 文溪堂 1996
『バムとケロのおかいもの』 文溪堂 1999
『バムとケロのもりのこや』 文溪堂 2011

『かばんうりのガラゴ』 文溪堂 1997
『うちにかえったガラゴ』 文溪堂 2002

白泉社
『ぶーちゃんとおにいちゃん』 白泉社 2004

すずき出版
『かぞえておぼえる かずのえほん』 すずき出版 1996

『バムとケロのもりのこや』が出版されたときのインタビュー記事がありましたので、リンクを貼っておきます。

バムの名前の由来は、アストリッド・リンドグレーン作のロッタちゃんシリーズに出てくるぶたのぬいぐるみの「バムセ」なんだそうですよ。

ロッタちゃん、原作は児童書ですが、映画もかわいかったな~。

『ちいさいロッタちゃん』
作: アストリッド・リンドグレーン
絵: イロン・ヴィークランド
訳: 山室 静
出版社: 偕成社
発行日: 1985年12月
ISBN: 9784035320203

【絵本ナビ スペシャルコンテンツ インタビュー 島田ゆか さん 待望のシリーズ最新刊!『バムとケロのもりのこや』(2011.01.07)』】

島田ゆか さん『バムとケロのもりのこや』インタビュー(1/3) | 絵本ナビ
絵本ナビ編集部が独自の視点でお届けするスペシャルコンテンツ!作家さんへのインタビュー、絵本の制作日記、オフィスに遊びにきてくれた作家さん情報、などなど

まとめ

今回は魅力がいっぱい「バムとケロシリーズ」より、1作目の『バムとケロのにちようび』をご紹介しました。

山盛りドーナツが印象的な、とってもかわいいふたりのお話です。

このシリーズ、気になることがありすぎて、子どもに読んでいても「え、ちょっと待って!」ってページを戻ってしまうので、全然終わらないんですよね。

読むときはぜひ、時間に余裕を持って…。

ではまた。

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