宮下奈都さんの『とりあえずウミガメのスープを仕込もう』というエッセイを読んでます。
1冊丸ごと食に関するエッセイ。
さすが本屋大賞受賞(2013年『羊と鋼の森』)の小説家さんとあって、ほんの短い一編一編がぐっときます。
読み終えたらまた改めてレビューしたいけれど、今回はその中で「小松菜」という話について。
「これを食べればだいじょうぶ。そう信じる食べものが、誰にでもあるんじゃないかと思う。とりあえず、白いごはんさえあれば、だいじょうぶ。牛乳を飲んだから、だいじょうぶ。―――」
そういう存在が宮下奈都さんにとっては小松菜。
それは、以前に夢中になった食事法に由来するらしいのですが、とにかく小松菜を常備しているのだとか。
これを読んで思った。
「私はレバー!!」
先祖から受け継がれた鶏レバーの甘辛炒め(大げさ!)
常備しているわけではないけれど、私は調子が悪い時はとりあえずレバー。
きっかけは次女妊娠中。
午後から立っているのがつらいぐらい体力がない、と思っていたら貧血。
その時はお薬を処方してもらいました。
そして出産後も同じ症状に。
「ああ、おばあちゃんが作ったレバー食べたい!」
妊娠中レバーを控えてた(ビタミンA摂り過ぎ防止のため)こともあり、急激に食べたくなった。
産後の手伝いに来ていた母におずおずと言う。
「こんなことを頼むのは筋違いだとはわかってるんですが…一か八か言うてるんですが…レバーが食べたい。おばあちゃんの作ってたやつ…おばあちゃんが作ってたとわかっているのにお母さんに言うっていう、そりゃ無茶やとはわかってて言うてるんですが…」
「ああ、あれな。作ってんの見てたからいけると思うで。油でバチバチっと炒めんねんや。」
「ええっっっ!!!」
実は自分でも作ってみようと思ったことが何度かあった。
でもイマイチあの感じが出ない。
どうもパサッというかボソッとなってしまう。
あと、調べれば調べるほど臭みをとるの、何が正解なん???って。
母によると、下処理も特にせず、バチバチに油で炒めるのだという。
炒め物やったんか、煮物やと思ってた。
食べてみると「そう~!これ~~~!!」って。
実はおばあちゃんのレバー、貧血になりがちな嫁(母)のために作っていたものだったらしい。
なんてやさしいエピソード。
知らんかったわ。
そんなわけで、めでたく次世代(私)に、鶏レバーの甘辛炒めが受け継がれたのでした。
鶏レバーの甘辛炒めの作り方
けっこう大事なのは、鶏レバー選びだと思う。
なんというか「ぶりんっ」とした感じで、色つやがいいやつ。
けっこうスーパーによって差があります。
【材料】
・鶏レバー…200gぐらい
・砂糖…大さじ1ぐらい
・料理酒…大さじ1ぐらい
・みりん…大さじ1ぐらい
・醤油…大さじ1ぐらい
・生姜…適量(生でもチューブでもOK)
【作り方】
1.鶏レバーを一口大に切る
2.小鍋に気持ち多めの油を引いて、強めの中火でバチバチ炒める。
3.砂糖だけ入れて炒りつける。焦げ目がつく。
4.生姜と残りの調味料を入れて水分がほとんどなくなるまで炒めて、出来上がり!
出来上がりは色つやがめちゃくちゃおいしそうです。
時間が経つと見た目も味も落ちるので、お早めにお召し上がりください。
私は食卓にたどり着くまでに半分くらい食べちゃいます。
身体が欲しているので!
実際は分量も結構いい加減に作っていますが、きれいなレバーを買ってすぐ調理すること、油で炒めること、砂糖だけ先に入れること、早く食べること、これだけはこだわりです。
まとめ
今回は、私が体調が悪いときに食べている、鶏レバーの甘辛炒めをご紹介しました。
体調は徐々に悪くなったりするので、自分では気づかないことも多く、ダンナに「そろそろレバー食べたら?」て言われたりします。
体力がない時は座椅子に座って死んでるのだとか。…その通りかも。
最近では貧血ではなさそうやけど?と思っても、食べたいと思えるようなら食べています。
おまじない的に。
たまたまだと思いますが、割と回復します。
この度、宮下奈都さんのエッセイを読んで、早速小松菜も買いました。
これで私は無敵です。
ではまた。
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