おいしいものって誰かに食べてもらいたくなりますよね。
「おいしいね」って言ってもらえたら、なによりうれしい。
今日の3人も「おいしい!」って言ってもらいたい、ただそれだけなんです。
のんびりだら~りお人好し、おにぎりがだ~いすきなオニたちのお話です。
あらすじ『オニじゃないよおにぎりだよ』【4歳から】
オニじゃないよ おにぎりだよ
作: シゲタサヤカ
出版社: えほんの杜
発行日: 2012年01月
ISBN: 9784904188149
257×210mm
32ページ
オニはおにぎりがだーいすき。
いつもおにぎりを食べています。
ある日、人間たちが落としていったおにぎりに気が付いたオニたち、「どれどれ ちょいと あじくらべ!」とパクリ。
だけどこのおにぎり、実はもう何日も前のおにぎり。
「ゲ~」「まず~い!!」「なんだこりゃ~!!!」
ところがこのオニたち、「いつも あんな おにぎりを たべているなんて!」「にんげんどもが かわいそう」と、人間たちに自慢のおにぎりを作り始めました。
山盛りのおにぎりを持って山を下り、人間たちの町に行くと、「ギャー!」「たすけてー!!」と人間たちは一目散。
せっかくのおにぎりを食べてもらうことができません。
どうして人間どもは逃げてしまったのだろう。
どうすれば食べてもらえるのだろう。
さあ、オニたちは自慢のおにぎりを人間たちに食べさせることができるのでしょうか?
この後おちゃめな秘策が飛びたしますよ。
レビュー『オニじゃないよおにぎりだよ』【4歳から】
このお話の見どころはのんびりやのオニたち。
ごろごろだらしなくおにぎりを食べている姿が、彼らの性格を物語っています。
「ギャー!」と叫んで人間たちが逃げても、「オバケにでもあっちまったかー⁉」って。
自分たちが怖がられていることさえ、なかなか気が付かないのですから。
そんなオニたちですが、おにぎりを作るときは違います。
おにぎりを作っているシーンをよく見ると、『おいしいおにぎり』『おにぎりのずかん』など、おにぎり関連本が並んでいて、そのそばにはタイマーが用意されています。
ご飯を炊くのはきっちりタイマーで計ってるんですね。
おにぎりに関しては、研究熱心で几帳面。
オニたちのおにぎりに対する熱意が感じられます。
そうして作ったおにぎりをどうしても食べてほしいと頑張る姿を見ていると、オニたちのことが大好きになりますよ。
この本、カバーにちょっと遊びがあるんです。
一つは、カバーののり部分を切り抜いて顔出しすると、なんとおにぎりになれちゃう!
もう一つは、たくさんのおにぎりとのりを切り抜いて自分でおにぎりが作れちゃう!
買って読んだ人だけの特典ですね。
作者 シゲタサヤカさんについて
シゲタさんは短大卒業後、印刷会社でDTPオペレーターとして3年間勤務。
その後、パレットクラブスクールで絵本制作を学び、3回にわたって講談社絵本新人賞で3年連続佳作受賞。
そして絵本作家デビューを果たしました。
シゲタサヤカさんの絵の特徴は白目のキャラクター。
なかなかないですよね、絵本のキャラクターが白目って。
なぜだかわかりませんが、それが「おもしろそう」って思う理由の一つのような気がします。
絵本ナビとmi:teにインタビュー記事が掲載されていました。
mi:teの方は掲載日が書かれていませんが、どちらも『オニじゃないよおにぎりだよ』が出版された2012年頃のインタビューのようです。
小さなころから食べ物に興味があり、絵本も食べ物絵本が多いそうです。
私も食べ物大好き。食べるのも作るのも物語も大好きなので、ぜひ読みあさりたいと思います。
他の作品のキャラクターが登場していたりするそうなので、「あ、こんなところにあのキャラクターが!」って見つけるのも楽しそうですね。
【絵本ナビ「シゲタ サヤカさん 『オニじゃないよ おにぎりだよ』インタビュー(2012.02.08)】
【mi:te 絵本作家インタビュー vol.112 絵本作家 シゲタサヤカさん】
まとめ
今回はシゲタサヤカさんの『オニじゃないよおにぎりだよ』をご紹介しました。
のんびりオニたちが魅力的な、ユーモアたっぷりの1冊でした。
ところで、オニたちがおにぎりを食べているシーンで出てくる、シイタケのラベルのビン、気になります。
シイタケドリンクなんでしょうか。
気になるけれど、飲んでみたいかと言われると遠慮します(笑)
ではまた。
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