山本ゆりさんのエッセイを読んでいたら、こちらの本がちらりと出てきました。
「食エッセイっておもしろい!」
そんなスイッチが入ってこの本を手に取りました。
読んでみると、これがまたすごいんです!
山本ゆりさんのエッセイは笑いをかみ殺しながら、または爆笑しながら読み切りましたが、こちらは鼻がツーンで、時折天井を見上げ涙をこらえながら。
わずか3ページ程度の短い文章でこんなにも心揺さぶられるとは。
ちなみに山本ゆりさんの爆笑エッセイについては、以前ブログでもご紹介しました。
↓↓↓こちらでございます。ぜひご一読くださいませ。
『おしゃべりな人見知り』山本ゆり | 笑いすぎ注意。人前で読むべからず。
『とりあえずウミガメのスープを仕込もう。』はこんな本
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この本は小説家宮下奈都さんの食に関するエッセイ。
雑誌『ESSE』に6年半にわたって連載されたエッセイが書籍化したものです。
エッセイ78編+書き下ろし短編1編が収録されています。
「食」というしばりのもとに78編も書き続けるなんて!
1編は3ページほどのほんの短い文章。
なのになのにどうしてこんなにぐっとくるのでしょうか。
しかも3編に1編ぐらいはうるっときてしまう。
そこで胸いっぱいになって本を閉じてしまいます。
印象的なのは子育てが関わってくる話の数々。
子どもが赤ちゃんだったころのワンオペの孤独感、責任感、疲労感。
学校からしょんぼりして帰ってきたわが子の、成長を思う時の愛おしさ。
家族の健康のためにあれこれ食事に気を配る重圧。
子どもが成長し、巣立っていく寂しさへの抵抗。
食を通してこれらのエピソードが描かれています。
自分にも覚えがあって、思い出して胸が苦しくなることも。
また、もう一つ印象的だったのは、友人の話として紹介されていた「栗ごはん」のはなし。
大事な人を亡くしたことがある人なら、深く共感するのではないでしょうか。
宮下奈都(みやしたなつ)さんについて
宮下奈都さんは本屋大賞受賞作家。
2016年『羊と鋼の森』で受賞されました。
第3子妊娠中に執筆した小説でデビュー(2004年)したというから驚きです。
すごいバイタリティー。
第1子、第2子でドタバタやったんちゃうん?って想像してしまいますね。
『羊と鋼の森』は、ピアノ調律師の話。
ピアノかぁ…ちょっと私には高尚過ぎるんじゃあ…とまだ手をつけていません。
なので宮下奈都さんの文章を読むのはこのエッセイが初めて。
共感する話が多くてちょっと親近感を持ちました。
宮下奈都さんはX(旧ツイッター)もされているんですね。
Xはなんかめっちゃ親近感湧きます。
ちなみに『とりあえずウミガメのスープを仕込もう。』は、2019年の料理レシピ本大賞受賞作品です。
まとめ
本は昼休みの食堂で読んでるんですが、最近笑ったり泣いたり誠に挙動不審です。
山本ゆりさんのエッセイの後に、宮下奈都さんのエッセイを読んだためです。
普段は本を読んでいれば多少かしこそうに見えているのでは、と思うのですが…。
今後も、だれも私のことなど気にも留めていないだろうと高をくくって読み続けますよ~。
ではまた。
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